Belllinerの日常

音楽と日常

AKAI MPX8は買いだ!

f:id:bellliner:20171215193646p:plain

今日は先週に引き続き、AKAIシリーズの記事です。今回はサンプラーの中でも、異色な存在「AKAI MPX8」について簡単なレビューを書きたいと思います。

 目次

 

MPXもサンプラーの一つ

ん?MPX?MPCの間違いではないのか。自分も最初、そう思いましたし、初心者の方にも共感していただける方が多くいらっしゃるかと思います。ただ、コスト的にも機能的にも非常に低価格かつシンプルな構造なので、使い方によっては間違いなく戦力になってくれるアイテムではないかと思います。

先週、AKAI MPCについて復習してみようという記事を書かせて頂きました。

www.synthplace.com

 

非常に大きい反響をいただき、お読み頂いた方に感謝申し上げます。そのMPCに憧れて、サンプラーだったりフィンガードラムを勉強している方も多くいらっしゃるかと思いますが、MPC高いですよね・・・

 

MPCは物凄い高機能機種

実を言うと、自分も最初MPCを買うのを躊躇していたんです。楽器や電子機器などは単純明快で、コストがそのまま価格に反映されるものがほとんど。筐体の素材が高級・頑丈であったり、内部のシステムがより複雑・高機能なものであれば、いくらメーカーがオープン価格で出そうとも、ある程度いいお値段になるのは仕方ありません。MPCは高級機種です。
でも、フィンガードラムをやりたい、色んな音を入れて遊んでみたい。購入の際一つだけハードルを越えることができれば、より手軽に身近にフィンガードラムができるサンプラーを手に入れることができます。それこそがMPX8です。

 

初心者が買う最初の一台でも

前述の購入するにあたっての「ハードル」を先に説明すると、それは「パソコン」を所持していること。といっても、このMPX8をパソコンに繋いで操作するわけではありません。後述に詳細を記載します。ではこのMPX8は、どうやって使うことができるのか。まずこちらがMPX8の本体です。

Akai Professional サンプラー 8パッド SDカードスロット MPX8

Akai Professional サンプラー 8パッド SDカードスロット MPX8

 

 価格もリーズナブルな12800円前後。学生でも手が出せるラインの金額ではないでしょうか。筐体は少し横長のイメージで、小学校の時に男子がこぞって使っていたような長方形のプラスチック筆箱を少し大きくしたようなサイズです。片手でも持てますし軽量。パッドの部分は硬めなものの、AKAI MPCのイメージを再現しています。

 

MPCとは兄弟機種ではない

MPCといえば真四角で、PADが16個、色んなつまみが縦横無尽に敷き詰められているイメージ。MPX8はそのフォルムと全く異なるガジェットタイプのサンプラーと言えそうです。またこのMPX8、兄弟機種にMPX16というパッドが16個に増えた上位機種もラインナップされていますが、こちらも横長のデザインとなっています。

Akai Professional サンプラー 16パッド SDカードスロット MPX16

Akai Professional サンプラー 16パッド SDカードスロット MPX16

 

 

MPX8はスタンドアロン駆動

ちなみにMPX8はスタンドアロンで稼働します。つまり、MPC Studio Blackのようにパソコンと繋いで使うコントローラータイプではなく、本体のみで稼働することができます。オーディオの出力もフォーンジャックでステレオに対応。スピーカーなどにダイレクトに繋げば、すぐにサンプラー内の音を鳴らす事ができますね。また、電源供給のUSB端子はスマホ用モバイルバッテリーと接続することでも使用することが可能。野外でのプレイにも問題なく使用することができます。

 

限られた用途での専門家

ここまでの説明でピンときた方は、もうお気づきかと思います。
MPCとMPXの比較で、最大の特徴は入力端子が付いておらず「サンプリング」ができないことなんです。えぇ、それって致命的じゃないですか・・・そう感じる方は残念ながら購入選択肢がMPC一択になってしまうかもしれません。しかし、このMPXは「サンプラー」という位置付けではあるものの、フィンガードラムなどの演奏に非常に向いている機材であると感じました。その点については、所持している私も自信を持ってオススメできます。そのため、シーケンサーは未搭載かつ、サンプルのエディットは機種単体ではできない仕様となっています。だから価格帯もリーズナブルなんですね。

MPX8にはSDカードスロットがあり、このSDカードに入っているオーディオデータをMPX専用のソフトウェアで管理・エディット。「パソコン」を持っているユーザーがSDカードにデータを仕込み、それを鳴らして遊ぶことができる機材なんです。ね、実にシンプルでしょ。

 

「作る」ではなく、「演奏向け」である事

また前述から「フィンガードラム」に適したサンプラーという説明をしているのですが、これにも少々ワケがあります。8個しかパッドがないMPX8上で、SDカードの容量が足りるからと長めのサンプルをインポートすると、一つのロード時間が長くなってしまって、音色の切り替えが非常にストレスになってしまうのです。またベロシティの固定を設定できず、叩き方によって音の出方が変わってしまうために、楽曲などのサンプルを出力する際、各々の音量バランスが保てないことも一つ難点かもしれません。


これはあくまでも簡易仕様という名目なのか、メーカーの意図なのかはわかりませんが、SP404(ベロシティ未搭載)などのように「ポンだし」が気軽にできる機種というわけではなく、「ワンショット系」のサンプルを8つのパッドにアサインし、打楽器のように演奏することに特化しているのではないかと使ってみて感じました。仕込みの際、サンプルの編集はパソコンで行う必要がありますが、本体上ではベロシティの設定、パンニング調整はできるので、他の楽器とセッションする際に帯域を整理したり、音色の強弱を調整することは容易になっています。

また当然の事、本体上でサンプルのロードは可能です。複数のオリジナルキットを予めソフトウェアで作成し仕込み、キットの切り替えを本体上で操作することができるので、曲単位でのドラムチューニングの切り替えができるのは魅力的ですね。特にダンス系、同期を用いたバンドなどがブレイクの合間に入れるデジタルドラムのパフォーマンスなどにも使えそうです。

 

まずは気軽にサイファーで 

www.synthplace.com

自分は、友人らとサイファーで遊んだ際、このMPX8を必ず使用するのですが、SP404上でシーケンスとなる上ネタのサンプルを流しながらMPX8でフィンガードラムする、といったセッティングをしています。MPX8はあくまでも「楽器」としての役割に特化させ、上ネタをSP404に一任させます。これで、ネタの切り替えの際、ブレイクをオリジナルで叩けるので、バリエーションを無限に作ることもできますし、飽きずに演奏することができました。SP404についての記事は下記リンクより参照。

www.synthplace.com

 

 

MPCとは全く違う目線で

今、スタンドアロンのMPCは中古でも5万円前後から。ちょっとしたビートメイクの際、サンプラーは持っていないけどフィンガードラムからスタートしたいなぁという方には、大変オススメな機材だと思います。Amazonなどの評価は決して高くありませんが、それは機能を求めすぎてたり、本来の目的とは異なる使い方を目指しているのかなとも思いました。一概にレビューだけで「良くない機種」と判断してしまうのは間違いかなと思いますし、限定的な使い方だけで見てみれば、練習機としても即戦力としても非常に魅力的な機種だと私は思いました。

 

まとめ

iPadやiPhoneでもビートメイクが手軽にできる時代、言っちゃえばこのMPX8で得られる機能というのは、実際アプリ上でも完結されている機能でもあるんです。だから買わなくても間に合ってるよ、って思われる方も当然いらっしゃるのは事実。自分はAKAIの回し者でもサクラでもありませんけれど、1万円でフィンガードラムの入門ができると思ったら、間違いなく「買い」です。叩き方から、パッドの触れ方、画面をタッチするだけでは味わえない「操作感」を体感するには、非常にベストなマシンであると思います。